今後のモバイルブロードバンドの更なる発展に伴い、大容量、超高速、 超低遅延、多数接続等の通信利用が想定されており、これらに対応する ため2020年以降を目標とする第5世代移動通信システム(いわゆる5G)の 検討が進められております。5Gの検討については、世界的には国際電気 通信連合(ITU)で標準化活動が実施され、諸外国においてはフォーラム等 の団体が設立され活発な研究開発等の活動が行われております。 日本においては、当会の高度無線通信研究委員会傘下に設置した2020 and Beyond AdHocにおいて、5Gの概念及び基本構成に関する検討が行われ、 その後の具体的な技術検討は、「第5世代モバイル推進フォーラム(5GMF)」 に引き継がれました。それぞれの検討成果は白書としてまとめられると共に、 ITUや3GPPにおける周波数調整、標準化への貢献等の活動を進めています。 また、2017年度には総務省主導で実証試験も開始されました。 一方、欧州では、2012年11月にFP-7(Framework Program-7)として始まっ た欧州連合(EU)の産学連携プロジェクトであるMETIS(Mobile and wireless communications Enablers for the Twenty-twenty Information Society) の他、様々な5Gプロジェクトが活動を開始しており、欧州委員会が描いた ロードマップに沿った形で研究開発・標準化活動が推進されているようです。 今回の電波利用懇話会では、NTTドコモ欧州研究所のCTO/CSOとして10年 以上勤務するとともにEUの研究開発プロジェクトの責任者等の要職を歴任した Hendrik Berndt氏に一年ぶりに来日いただき、「5G in Europe are the field trials getting us there?」と題して、当会がお願いしている「欧州における 5Gの研究開発動向の調査」に関する成果の一端について、実証実験の実施 状況や5Gトライアルの準備状況等に重点をおいてご説明頂きます。 講演は英語のみで、通訳はつきませんが、わかりやすくお話いただく予定です。 ご関心をお持ちの多くの皆様がご参加下さいますようご案内申し上げます。