標準規格等一覧

標準規格概要(STD-B45)

1.標準規格の概要

標準規格番号 ARIB STD-B45
標準規格名 デジタル放送におけるダウンロード方式
策定年月日 2010年4月26日
標準規格概要

本標準規格は、デジタル放送におけるダウンロード型放送サービスについて規定したものであり、高度広帯域衛星デジタル放送とセグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送(以下、ISDB-Tmm方式による地上マルチメディア放送)について2部構成となっている。

第1部では、STD-B44「高度広帯域衛星デジタル放送の伝送方式」で規定されたTLVによるダウンロード型放送サービスを行うためのダウンロード方式を規定する。

第1部で規定する方式は、放送と通信が連携することを前提に、ニーズの高いコンテンツは放送伝送路を用いて一斉配信し、個別にリクエストされるコンテンツやライセンスは通信伝送路を用いて個別に配信するハイブリッド型の方式である。

第2部では、ISDB-Tmm方式による地上マルチメディア放送におけるダウンロード型放送サービスを行うためのダウンロード方式を規定する。  ISDB-Tmm方式の地上マルチメディア放送では、移動可能な受信機を前提とし、地上デジタルテレビジョン放送を通信と組み合わせて拡張することにより、放送時間や利用場所に拘束されることのない、コンテンツやサービスへのアクセスを実現する。本放送は、リアルタイム型放送コンテンツとダウンロード型コンテンツ及びこれらを組み合わせたサービスを想定する。

第2部では、上記のうち、ダウンロード型コンテンツで提供されるサービスについて規定する。


 キーワード(用語と略語)

キーワード 説明
ISDB-Tmm方式 ISDB for Terrestrial Multi-Media Broadcasting:1個または13個のOFDMセグメントで伝送帯域を構成する移動体・携帯端末向け地上マルチメディア放送の放送方式。セグメント連結伝送方式。
マルチメディア放送 映像、音声、文字、静止画などの複数のモノメディアから構成される表現メディア。モノメディア間の相互作用を伴い、ユーザとの対話的動作を伴うものが多い。
DRM Digital Rights Management
MPEG-4 ALS MPEG-4 Audio Lossless Coding:今回STD-B32にダウンロードサービス用として追加規定する。
ダウンロード制御情報 受信機がダウンロード予約・実行を行うのに用いられる制御情報。XML文書として記述される。
ECG Electronic Contents Guide:デジタル・コンテンツを検索、閲覧するアプリケーション機能の総称。
ECGメタデータ ECGで利用される、コンテンツの属性を記述したデータの総称。
再生制御情報 ダウンロードしたコンテンツの再生やリムーバブル記録媒体へのコピーの際に使用する制御情報。
ダウンロード番組 特定のサービス、特定の時間枠で伝送される、ダウンロードの単位となるファイルの集合。
ダウンロード型放送サービス 蓄積型放送サービス。セグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送のうちダウンロード方式により提供される放送。
リアルタイム型放送 映像、音声やデータあるいはそれらの要素を組み合わせた従来型放送。
伝送制御メタデータ ダウンロード型コンテンツの受信、ダウンロードに必要な情報を記載したXML文書形式のデータ。
FDTインスタンス IETF RFC3926で規定されるFLUTEで配信するファイルについて、様々な属性を記述するFile Delivery Table(FDT)を伝送するためのオブジェクト。
マニフェストファイル ダウンロード型コンテンツの構成ファイルの1つであり、構成ファイル管理、及びシナリオ管理に関する情報を記述したXML文書形式のデータ。
FLUTE 片方向通信用ファイル配信プロトコル(RFC3926)。
ULE MPEG-2 Systems上でのIP 送信を実現するためのIPパケットのカプセル化機能(RFC4326)。
LDPC符号 低密度パリティ検査符号。修復用データを用いて受信できなかった部分を修復可能とする誤り訂正符号(RFC5170)。

2.改定の概要

版数 策定又は改定日 改定の概要
3.0版 2014.03.18  新たにVHF-Low帯でセグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送を行うための省令・告示の改正がなされたことを受けて、第2部を「VHF-High帯に適用するセグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送のダウンロード方式」に名称変更し、第3部を「VHF-Low帯に適用するセグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送のダウンロード方式」として追加するものである。
2.2版 2012.07.03  放送法の改正に伴う省令・告示の改正に合わせ、本標準規格が参照している省令・告示を新たな省令・告示に対応するように変更するとともに、新たに定義された「基幹放送局」の用語に合わせるものである。
2.1版 2011.12.06 第2部「セグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送のダウンロード方式」の改定。
・サービス要件との整合性を図るために、伝送制御メタデータやマニフェストファイルのXMLスキーマの修正及びメタデータに定義される参照先情報などの修正を行った。
・規定の明確化を図るために、伝送制御メタデータの構成要素であるSession Description、マニフェストファイル及びFDTインスタンスなどの説明に補足や修正を加えた。
・上位参照規格(IETFのRFC規格)との整合を取るための修正を行った。
第1部「高度広帯域衛星デジタル放送におけるダウンロード方式」は内容の変更はない。
2.0版 2011.03.28  第2部追加による改定
1.0版 2010.04.26  策定

3.一部閲覧(最新版)

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