会長挨拶

近年、AI技術の活用範囲の拡大、オンラインコンテンツの多様化、大規模イベント等での通信需要の拡大により、通信データ量の大容量化、リアルタイム性、安定性への期待が高まっており、電波をはじめとした情報通信基盤の重要性が増しています。
一方、我が国では、生産年齢人口が減少する中、生産性向上への取り組みが喫緊の課題であるとともに、災害に強い強靭な社会システムの構築が必要とされています。
電波は、強靭な通信インフラやIoTを活用した迅速な情報共有などを支える基盤として、これらの課題の解決に資する社会システムを構成する重要な要素であり、当会においても、これらの社会・経済の課題を踏まえ、今後一層、国民生活の質の向上に資する電波利用の促進とそれを支える電波関連産業の活性化に努めてまいります。
Beyond 5G/6Gについては、高度無線通信研究委員会においてIMT-2030無線インタフェースの技術要求条件等の検討を行うとともに、当会が事務局を務めるXGモバイル推進フォーラム(XGMF)において、6G 無線技術等の検討、海外6G推進団体との国際連携、5G/ローカル5Gの普及推進等を積極的に推進してまいります。
ITSについては、当会が事務局を務めるITS情報通信システム推進会議において、自動運転の社会実装に重要な技術の開発、展開に向けて検討を進めるとともに、ガイドラインや標準規格の策定、国際連携を進めてまいります。
放送分野については、放送を取り巻く環境が変化する中、技術の進展を踏まえつつ放送システムやスタジオ設備などの高度化に対応する標準規格の策定を進めるとともに、国際標準化活動に積極的に貢献してまいります。
このほか、ダイナミック周波数共用業務をはじめとするコンサルティング業務、講演会開催や年鑑、機関誌発行などの普及啓発業務、関連標準化機関との連携・協力等の幅広い事業も推進します。
今後とも会員の皆様はもとより、内外関係機関と連携を図りつつ、電波産業の発展のため努力してまいりますので、より一層のご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。